第54話 パーシーとこうずい

あらすじ

毎年、夏になると、ソドー島はとてもいそがしいです。
夏休みの天気のいい日には、大勢の人々が観光にやってきました。
山が好きな人がいれば、谷間に行きたいという人もいます。
子どもたちは海辺が大好きです。

ある朝、トーマスは海岸線の線路を走っていました。
客車のアニーとクララベルは海に行く子どもたちでいっぱいです。
みんな、楽しそうです。

パーシーは港に貨車を引いていくところでした。

「やあ、トーマス、楽しそうだね。ぼくも貨車じゃなくて子どもたちを乗せたいよ」

「日曜学校の子どもたちを乗せているんだ。でも、今夜は忙しくて、帰りはきみが子どもたちを乗せてくれない?」

「いいとも、まかしてよ」

その後、パーシーはハロルドに会いました。

「いま、厳重警戒中なんだ。ぼくの助けがいりそうなんだ、きみも気をつけろよ」

「どんな、天気でもレールさえあれば、どこにでもいけるよ」

パーシーは途中で、エドワードに会いました。

「パーシー、嵐が来るから気をつけて」

「約束は約束さ、天気なんて関係ないよ」

子どもたちは、はじめは天気に恵まれましたが、お茶の時間になると黒い雲が現れました。

アニーとクララベルはパーシーが来るのを待っています。

雨が、パーシーのボイラーに流れ込みました。

「あぁ、冷たい。早く機関庫に帰って休もう」

パーシーは精一杯走り、海辺の村を抜けて、田園地帯にやってきました。

川は水かさがどんどん増してきます。

パーシーは必死で雨の中を進み増したが、もっと、たいへんなことが待ち受けていました。

水かさの増えた川に入ってしまいました。

「ボイラーの火が消えちゃうよ」

機関士たちは乾いた板を探しに、車掌車に行きました。

「床板を少しわけてくれないか」

助士が車掌に頼みました。

「え、床板を?」

車掌はしぶりながらも協力してくれて、火は勢いよく燃えはじめました。

「あったか~い」

そのとき、ハロルドがやってきました。

「はぁ~、ハロルドに笑われるんだろうな」

ハロルドからパーシーの上に何か落とされました。

温かい飲み物を落としてくれました。

パーシーの車輪が水の中で回りはじめました。

蒸気が切れかかりましたが、走り続けます。

力をふりしぼり、ついに、終点に着きました。

「よくやったな、パーシー。きみは約束をはたしたんだよ」

ハット卿がハロルドに乗って、やってきました。

機関士たちをねぎらい、パーシーにいいました。

「ハロルドがいっていたぞ。パーシーすごい、潜水艦みたいに走るなんで出来ない」

「ありがとうごさいます」

出演
・トーマス
・エドワード
・ハロルド
・パーシー

パーシーは洪水の中を一生懸命走りました。
約束を守りえらかったですね。


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